Taku Sakaushi

Diary

木造三階建て

On December 18, 2006
by 卓 坂牛

t邸の検討。住宅なのにこんなにキュウキュウの設計をするのは始めてである。基本設計なのに数センチの検討が続く。それというのも貸室が二つあるからなのだが。今までおおらかな計画ばかりだったからこのギャップにはやや閉口。三階建てなので構造の制約も大きい。お金も無いからタダの箱にしたいのだが、それだと要求が納まらないということもあり変則的な構造を考える。考えたそばから金箱さんに電話。うーんとうなる。できなくは無いが、コストアップになるという。タダの箱だから簡単なので。とお願いしたのだが、設計が進むと案の定面倒になる。そんなことを予測していたかもしれないのだが、「全然簡単じゃないね」とイヤミを言われる。いや好きで複雑にしているのではないのである。タダの箱に勝るものはない。そんなことは分かっているのだが、要求が厳しいのである。

年の瀬

On December 17, 2006
by 卓 坂牛

今日は年賀状とアルバム作り。朝一で近くの55ショップに自転車を飛ばす。アルバム用の写真を150枚注文し、四谷駅のpaulというパン屋でバゲットを買う。(この店はこれ以外は異様に高いので美味しそうだがこれしか買わない)。そして近くのスーパーでセロリとみかんを買って帰る。年賀状をイラレで作って印刷。宛名書きするために名簿整理。今年は名簿を放っておいたのでひどいものだ。名刺をかき集め、必要な人は名簿に入力。宛名の印刷をして、名前は手書き。
55ショップからプリントを取ってくる。毎年恒例でこの写真をアルバムに貼るのは娘のバイト。結構手間。毎年20冊程度作るのだが、今年は同じアルバムが9冊しかなかったのでまあ9冊でいいことにした。やっとさっき作業は終わった。クラブワールドカップもスケートも見ずにひたすらこの作業に没頭。これをすると年末という感じである。

ランチミーティング

On December 17, 2006
by 卓 坂牛

ランチを食べながら中国からやって来た張さんから中国人の通訳候補の話を聞く。張さんは中国の竹を日本で炭にしてその粉を使いながら+イオンを吸収するエコ塗料を開発している。北京の会社の総経理だが、上海にもブランチを作ろうとしている。その会社に応募してきた日本語の上手な中国人を推薦してくれた。日本の企業と一年付き合えばその後自分の会社で雇う時にもいい経験を重ねプラスに働くだろうとのことだ。
午後ナカジとアロップのテクニカルドキュメントを読む。40ページに及ぶ英語を斜め読み。しかしさすがアロップ。しっかりした資料を作るものである。しかし完全には理解できないところもある。次回のミーティングで聞かないといけない。
夕食後、年賀状、アルバム作りをスタート。明日の日曜日に作ってしまいたい。

long day

On December 16, 2006
by 卓 坂牛

今日は久しぶりのlong dayである。疲れた。午前中講義、午後製図、夜ゼミ、終わったら12時過ぎ。しかしかなり4年生の進捗の遅さは心配である。この調子で終わるとは思えない。かといって何でもいいから作れとも言えない。修士も遅い。卒業ゼミの後輪読。『生きられた家』が終わった。今年の輪読は終了。その後設計ゼミ。現在某住宅の仕事の設計をm1が加わってやっている。彼には絶好の勉強である。監理は事務所でやるが、できる限り図面を書いてみる。これに勝る設計の勉強は無い。明日の朝一のバスで東京に行き。昼渋谷で人に会う。早く帰って寝たいところである。

やっと終わったのだが

On December 14, 2006
by 卓 坂牛

やっと博士論文の下見審査発表会が終わった。大げさに言えばこの日の為に約1年のろのろとやってきたのである。それだからこそ終わればもっとすっきりすると思っていたのだが、全然である。ちっとも嬉しくない。本審査やら、なにやら、最終発表会は2月だということもある。更に終わったそばから書き足したいことや、もっと深く考えたいことばかりが頭をもたげる。結局論文も設計も同じなんだな。その上贅沢にもなんとか出版したいなどと考え始めると営業活動をせっせとやらなければならない。加えて事務所の仕事のマネージメントやら、設計やら、錯綜する多くのことは一向に減る気配がない。押し寄せる怒涛の波を掻き分けちょっとづつ進まなければならないのである。もちろん押し寄せる波が無くなるとそれはもはや人生の終わりなのかもしれないのだが。

楕円

On December 14, 2006
by 卓 坂牛

12月13日
朝一で打ち合わせ。某海外プロジェクトの総合会議。なんとも出席者が多く冗長な会議。久々にこの手の会議に付き合ったが眠くなる。午後事務所に戻り様々な打ち合わせ。目が回る。その間鹿島出版会から新しい翻訳の企画が通った知らせが来る。ほっとする。夕刻事務所を飛び出し最終のバスに飛び乗り長野へ。車中横山正の『透視画法の眼』を読む。ルネッサンスあるいはバロックイタリアと現代を比較しながら記した多くのエッセイが集められた書。17世紀バロックの楕円とやはり17世紀ケプラーの楕円軌道の類比は面白い。更に楕円を多用したボッロミーニとベルニーニの比較は楽しい。ボッロミーニは楕円を軸線に対して長手に置き、ベルニーニは短手に置く。前者は運動性が現われ、後者は優雅さが現われると指摘している。そう言われてみればそういう気にもなる。

松本経由新宿

On December 12, 2006
by 卓 坂牛

午前中大学キャンパス計画のための協力者の面接。いい人が見つかった。そのキャンパス計画のために午後松本へ。初めて快速電車に乗ってみた。これが快速とは名ばかりでのんびりゆっくり進んでいく。会議は2時間ほど。皆で夕食をとり、私は一足先においとまし8時のあずさで新宿へ。ミケランジェロを読み終える。彼はルネサンスの建築家とは言えども晩年のカンピドリオなどは既にバロックの様相を呈している。面白いものだ。

ミケランジェロ

On December 11, 2006
by 卓 坂牛

朝一のバスで長野へ。アレッサンドロ・ノーヴァの『建築家ミケランジェロ』を読む。この年になって改めてルネッサンス建築をじっと見ると、やっとマニエリスムと呼ばれる修辞的な建築操作が少し理解できてくる。そしてブルネルスキを読んだ時も痛感したのだが、彼等は無尽蔵の金と権力に後押しされて好きなことができた建築家でもなんでもなかったということである。
例えば彼の初期の作品となるはずであったサンロレンツォ聖堂のファサードの設計においてはある時期工事費が25000から35000ドゥカーティに増加することをミケランジェロは報告する。そしてそれ以外の理由も併さり、教皇レオ十世は工事を中止した。ミケランジェロは3年間を棒に振ったことで精神的な大打撃を受けるのである。最近私にも似たようなことがおきた。3年とは言わずとも、少々時間を無駄にし、それなりに精神的には打撃を受けた。しかしこんな俗な私の出来事に近いことがミケランジェロにも起こっていたことを知ると、不思議なようでもあるし、この天才にしてそうなら自分も頑張らねばという気にもなる。

多忙な日曜日

On December 10, 2006
by 卓 坂牛

論文発表会の練習をしてみた。30分で話すのは至難の技である。その時間で話すと内容が異様に薄っぺらくなってしまう。
午後事務所。昨日のcad図では要求がさっぱりクリアできていない。自分で書かないと駄目なのだなあやっぱり。つまりどうも細かいニュアンスが伝わらないのである。書いてpdfにしてメールする。帰宅後食事。食事後明日の授業の予習をしながら「秩序」についてcolumnに書く。装飾の起源とヴォリンガーの言葉とモダニズムとの関係が気になる。井上君に聞いたルカーチの美学を読んでみたいのだが、古本ネットでも見つからない。

人文主義

On December 10, 2006
by 卓 坂牛

12月10日
昼から事務所で打ち合わせ。今日は雨。夕方からA0の勉強会+忘年会。忙しくて用意の暇も無く、かみさんに食事を運んで貰う。辺見のスライドショーが流れたから各自「人文主義」について15分お話してくださいというのが宿題。
そもそも古典教養への取り組みだったこの言葉humanusがオーギュスト・コントやヘーゲルあたりから人類尊重の意味も持ち、フロムらの社会主義ヒューマニズムまで視野に入っている。昨日の入江君による説明だと、岩波の哲学辞典や社会学事典では「人間主義」という訳語は見あたらないとのことだったが、僕の書架にある『哲学思想翻訳語事典』(論創社)ではむしろ「人文主義」という見出しはなく「人間主義・ヒューマニズム」がhumanism(英).Humanismus(独).humanisme(仏)の訳語として載っている。そしてこの訳語には「人文主義、人格主義、人類主義、人道主義など多様に表され」と記されている。

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