Taku Sakaushi

Diary

ブルネルスキ

On December 8, 2006
by 卓 坂牛

製図の第二課題の敷地は僕が設計した長野県信用組合の前面。確か去年もこの時期この自分で設計した建物の前に来てこの建物を見た。既に10年近い年月が経過しているのだが、風化していない。改めて日建のスペック、日建の納まりの安心感というものに感心する。
学生に一通りの説明をして直ぐそばに最近やはり日建の高村さんの設計で竣工した再開発ビルtoigoに行きtaや助手とコーヒーを一杯。金曜の夕方だが人が少ないのが気になる。その後次のバスまで時間があるので駅前の平安堂でバスで読む本を物色。来る時岡崎乾二郎の『経験の条件』のブルネルスキを再読し興味が沸きアントニオ・マネッティの『ブルネッレスキ伝』を購入。3時間半揺られながら読み終わる。面白いねえ。この時代の建築家なんて芸術家だと思っていたが、金の話やら、施工の話やら、まるで僕等が抱えている諸問題を彼らも抱えていたのである。ブルネルスキがだよ。その上、大した仕事じゃないとスケッチだけで模型は作らないなんて結構いい加減なものである。それに比べれば現代の建築家のほうが大変だし努力している。ルネッサンスの時代なんてたいした創作ではなかったのではないか?マニエリスムでローマの規範を適当に比例をもとに入れ替えていた、修辞に過ぎなかったのではないか?規範も、目標も無い僕等の時代のほうがはるかに創作に苦しんでいるような気がしながら新宿に着いた。
車中小西から飯食おうとのメールが入っていた。小1時間ほど、小西、可児と食事。皆いろいろと苦労しているようである。40代後半とはそういう時期である。

金沢

On December 8, 2006
by 卓 坂牛

12月7日
学会の役員会があり金沢まで行く。直江津まで各駅停車にゆられ1時間40分。そこで乗り換え。20分間って特急はくたかに乗り換え2時間。いや遠い。はくたかの車窓からは北陸の寒そうな海が見える。金沢に来るのは大学院の1年の時に学会で発表した時以来である。せっかく来るのだから少し早くきて21世紀美術館にでも行こうかと思ったが、今日はお休みだとか。駅前に巨大なトラス屋根がかかっている。このトラスはなんとアルミ製。一緒に行った中込先生が教えてくれた。アルミで耐火被覆しないというのもすごい。火事は起こらないという前提なのだそうだ。会議終了しまた4時間電車に揺られ長野に戻る。車中いろいろと仕事もできるがそれでも往復8時間。沖縄往復してもそんなにかからないのに。

アルベルティ

On December 6, 2006
by 卓 坂牛

午前中、研究室でt氏と電話で話す。殆ど毎日である。まあそうでもしないとこの突貫スケジュールにのらないので仕方ない。しかし木造で貸室の有効比あげようとすると結構面倒なはめに陥る。構造のことを考え始めるとがんじがらめである。rcの方がいい空間になりそうなのだが。
午後講義。natureについて。長野に来るバスで岡崎乾二郎の『経験の条件』のブルネレスキの所を読み返していた。一般にプラトンの自然観(自然の中に比例と幾何学の美を見る)を受け継いだのはアルベルティと言われるが、実はブルネルスキにも違う角度から比例を捉える視線があったことをフィレンツェのドーモの話をもとに展開する。natureの項にはやはりブルネルスキは登場しない。アルベルティのみが人文主意の正統派のように記されている。

復習

On December 5, 2006
by 卓 坂牛

夕刻リーテムの中国プロジェクトの復習会。委託するCMをほぼ確定したが仕事を進めるにあたり通訳が必要。しかしその通訳の採用についてなかなか話しが進まない。じれったいがどうしようもない。リーテム側も慎重である。それにしても早くプロジェクトを動かしたいところである。5時からの打ち合わせが6時半頃終わり、7時半のバスで長野に行こうと思ったが、携帯に重要なメールが二つほど飛び込んできたので、今晩行くのは諦め事務所に戻る。打ち合わせしているうちに10時になった。11時頃帰宅夕食。明日の授業の予習はバスの中で行おう。

久々のリーマン

On December 5, 2006
by 卓 坂牛

朝から混乱の会議。掛けた梯子をはずされ窮地に立ったのであったが、情のある先生の救済で何とか困窮の場を凌いだ。やれやれ、日建をやめて既に8年。こうした組織社会の荒波から遠のいてのんびり生きていたのだが。再び昨年から給与所得者を始めてしまった故にこうした荒波の中で格闘せねばならぬはめに陥った。大学も面倒な場所だ。まあそうは言っても民間会社に比べればかわいいものかもしれないが。
午後のゼミ。おいおいまだそんな状態か?と問いたくなるような部分も散見されるが後はとにかく走るしかない。頑張れ。頑張れ。7時のバスに飛び乗り東京へ。事務所による。伊藤君と渡辺さんがまだ仕事していた。ちょっと雑用を片付けようかとも思ったが、郵便物を持って帰宅。

引越し

On December 3, 2006
by 卓 坂牛

朝早くから研究室の片岡君、松田君、望月君が引越しの手伝いに来てくれた。午前中にベッド以外ほとんど運んでもらい、パティオ大門で昼食。僕は初めてここに来た。昨年末頃オープンした善光寺近くの中庭型の商業施設である。スケールや雰囲気はとてもよい。東京にもこの手の中庭型商業施設はうんざりするほどあるが、いい加減なそうした施設より、よく出来ている。
午後ベッドを運び修了。御苦労様でした。新居でガス開栓したがファンヒーターがつかない。コンロも無いし、風呂は電気なので、ではガスはいりませんと開けずに帰ってもらった。この冬エアコンだけで厳しいか???風邪がまだ完治していないので、一眠りしてから研究室へ。Rachel Whitereadのカタログを読んでいた。面白かったのでコラムに書いた。その後いろいろスケッチ。

風邪

On December 2, 2006
by 卓 坂牛

昨日から風邪っぽく、保健室で薬をもらい飲んでいる。悪化させないように気をつけながら午前中は引越しに備え、マンションの掃除。明日は現状確認に旧い不動産やがくる。こう言う経験はないので、一体何をみるのだろうか気になる。別に破損したものはないしたいして汚れているようなところもないと自分では思うのだが。掃除をしたついでに、バスローブから、バスタオルから、シーツからフトンカバーにいたるまで洗濯。天気がよいのでついその気になった。終ったら昼。
大学に行く。昨晩は若松と夕食をとりタクシーで彼を駅に送ったので自転車は大学。とぼとぼと歩いて来た。土曜日に長野にいるのは実に久しぶり。いつもにも増して通りに人がいない。不気味なくらい静かな町。昨日の講評会の講評を書いてメールする。t邸のスケッチ。お腹が空いてきたがまだ頭が朦朧としている。今日は帰ろう。

講評会

On December 2, 2006
by 卓 坂牛

12月1日
昨日は2年生後期の前半課題住宅の講評会。東京から若松均氏をゲストでお呼びした。若松には講評会前に住宅のレクチャーを1時間ほどしてもらった。その後講評。出てくるものがどれもこれも似たようなもので今ひとつ秀でたものがない。いささか腹立たしかった。講評後、若松氏に一作品を選び若松賞を与えて欲しいと頼んだが、彼も今ひとつぱっとしないと言っていた。しかし一夜明けて昨日の作品を反芻してみると結構よく考えられているものがあったなあと少し気を取り直した。図面が稚拙で模型が模型になっていないということが苛立ちの原因である。彼等の進歩は4年や修士の卒業制作にどれくらい参画するかにかかっている。設計に進みたい人はとにかく手伝いに勢力を注いで欲しいものだ。

どくとるマンボウ

On December 1, 2006
by 卓 坂牛

11月30日
日建設計の中分氏山崎氏と昼食を共にする。久しぶりに会った。懐かしい。最近のお仕事を聞いた。中東によく行くとのこと。そこで会う外国の事務所はsomだそうだ。やはりsomと日建は世界中で競合しているのだろうか?ディビッド・チャイルズのような腕力のありそうな奴がいれば日建とも張り合うであろう。その後日本橋のショールーム、東京駅の丸善で数冊本を購入し大学に送る。事務所に戻り、打ち合わせ、夕刻のバスに飛び乗り長野へ。
車中北杜夫の『どくとるマンボウ青春記』を読む。普通こう言う本は青春の門などと共に中学、高校時代に読むものだろうが、私は読んだことが無かった。では何故今頃読んでいるかといえば、私が信州大学に赴任した時に親友の小西がこれ読んだか?読んでないなら貸すと言って置いていったからである。北杜夫は信大の前身である旧制松本高校出身であり、この本はその寮生活が記されている。小西はこれを読んで信大に行こうと考えたらしい(行かなかったが)。
確かに古きよき旧制高校の香りと信州の清清しさが伝わる。

いろいろと腹がたつ

On November 29, 2006
by 卓 坂牛

ニチハのショールームに行ったら休みだった。愚か者である。そのまま事務所に向かう。ナカジと打ち合わせ。不在中の報告は遂一メールで分かっているが微妙なニュアンスは伝わりきらない。そこで打ち合わせの内容を再度繰り返して貰う。中国の今後の展開はどうなるだろうか?早ければ4月頃着工しなければならない。
やっと中分さんが電話でつかまる。明日昼前に会って昼を食べながら打ち合わせすることにした。
午後はお金の納まらないプロジェクトの形状変更模型を作成、写真にとって工務店に送る。その後いろいろスケッチ。スケッチをpdfで送るのは便利だがコピー機にスキャナー機能が無いのが玉に瑕、昨今のスキャナーは立ち上がりがとても時間がかかる。ソフトを立ち上げるのに時間がかかり、それからがまた明るさ調整だとか何とか言って動き出すまでに1分くらいかかる。こんなに時間がかかるとファックスで送りたくなる。しかしファックスはコンフィデンシャルにならないので使いたくない。
夕食を家でとりまた事務所に。なぜなら我が家のbフレッツ光ネットは受信できるのだが、送信できないからだ。送信はいつも事務所で行っている。なんと馬鹿げたことか。そして絶対につながらないこの手のお客様サポート。もう2ヶ月送れないのだから返金して欲しいものである。あと1年くらいすると、こんな時代もあった。ひどいものだったと笑って話せるのだろうか?

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