Taku Sakaushi

Diary

いろいろと

On April 23, 2006
by 卓 坂牛

朝から一挙に原稿を書きあげる。とりあえず使う図版を仮スキャンして貼り付け、大体の内容は詰め込んだ。しかし明らかにつながりの悪いところがいくつかあり、それらをつなぐために何冊か本にあたらなければならない。
夕方アトリエワンの新居にお邪魔。塚本、貝島夫婦おそろい。武田さん、ワークステーションの高橋夫妻、坂本先生夫妻に会う。外断熱のALC露出の内壁と桐の仕上げが心地よい。斜線で細くなる上部に行くに従ってスケールダウンする。そしてそれにつれて空間が私的になっていく。その関係がうまく合っているように感じられた。
夜A0のメンバーが事務所に来る。天内君に中国スライドを披露してもらった。青島のドイツ建築という面白い内容。その後ワインを飲みながら、A0でこれから何をするかという議論をする。しかしメンバーのテリトリーが広いだけに、なかなか興味は収束しない。まあ次回ですね。

スチュワート研の食事会

On April 21, 2006
by 卓 坂牛

朝一のアサマで東京。原稿書き。どうしても確認したい本が、、、研究室。拠点が二つあると本当に精神分裂になりそう。川崎の家。ブラインド色を変えた模型チェック、地味。もう少し差をつけよう。
夜はスチュワート研の集まり。全員集合。小沢も北大から東京へ、秋葉udxでハンバーガーを食べる予定だったのだが、巣鴨に藤田の新しい建物ができたということで、ハンバーガー屋で飲み物一杯飲んで巣鴨へ移動。シンケルのような宗教施設の外観を拝み、フレンチを食す。鹿島岩下も日本に慣れ(笑)、辺見は休日海外出張の愚痴、竹中藤田の次の建物は蒲田だそうで山手線のマイナー駅を転戦するそうだ。小沢は北大で教鞭をとりながら銀座のステーキハウスの内装を手がける。夏に子供をスイスティッチーノのインターナショナルスクールのサマースクールに入れるという。「いくらかかるの?」と聞くと一人45の二人だから90で母親の帯同費を入れると軽く100は超す。こちらが目を回していると辺見は「うちも去年イングランドに子供二人行かせた」とのたまう。
スチュワート研だから国際的なのは分かるけれど、どうしてそうハイソなことができるんでしょうねえ?しっかり夫婦で稼いでいるからでしょうかねえ?

レイアウト

On April 21, 2006
by 卓 坂牛

昨日、午後製図のエスキース。蔵春閣のコンヴァージョンに対する企画書(用途を何するか)をA3一枚にちらしのようにまとめさせそれを書画カメラで発表させた。ちょっとちらしの作り方には制限をつけた。『目次のレイアウト』というシリーズの事例本3冊の中から好きなレイアウトを選びそれをそのままコピーして字面と写真を自分のコンテンツに合わせて使ってみなさいというものである。当たり前の話だが、出てくるものはそれなりになっている。今まで平面構成、レタリング、字の大きさなどにまるで無頓着であった彼等のレイアウトが少しは見れるものに変身した。それにつられてかどうか分からないが、内容もそこそこ変身している。それは、それらの本から単にレイアウトだけではなく、コピーのセンスも学んでいるからだろうと思う。しかし逆に言うとああした本のコピーは「モノ」がありそれをある幻想のレベルに引き上げる言葉を探し選び出している。そうであれば今回の学生の作業は幻想のレベルから「モノ」に落としてこなければならず、結構創造性のいる作業が待っている。
コンテンツの中に銭湯とかスパなどというものがあり急に温泉!にはいりたいと思い立った。もちろん大学のそばに温泉があるわけでもないが、ちょっと大きなスーパー銭湯があることを知り、肩こりがひどかったので製図終了とともにそこへ行く。うーん気分爽快。夜は新たに研究室に入った4年生の歓迎会。昨年いた女性二人が卒業して今年は完全な男所帯となった。

昨日はずっと色

On April 20, 2006
by 卓 坂牛

昨日は朝一の新幹線で k projectの現場へ直行。車中原稿の目次書いた。ワー厳しい。花田さんのブログに原稿は締め切り数日前に天から神が降りてきて啓示を与えてくれるものと書いてあったが、果たして神は来るだろうか?
現場は足場がとれつつあるところ。外観が登場してきた。打ち放しにランデックスのチャコールグレーを塗ってある。今日はこの外観を見ながら大きなガラスにつけるカーテンの色を絞り込む。空色にすることはほぼ決まっているのだが布地をガラスに貼って見てみる。外から内から見る、クライアント主人は空色賛成、奥さんはやや迷う。少しグリーンの方がいいか???
内装はどんどん進む。ここの工務店は正真正銘所長は常駐なので大量の職人がてきぱき動いている。
午後事務所に戻り川崎の打ち合わせ。ブラインド色のスタディをスタッフとする。最初の内装色は却下されたので新しいコンセプトを思案し、床は離れは木、母屋は絨毯、壁・天井は双方ちょっと変わった白いエンボスのビニクロを使い窓にアクセントをつけようとつまりブラインド色なのだが、色検討を延々した。色紙を模型にはること1時間。ちょっと彩度の強めの色。全部貼った。なかなかいいのだが、ちょっと若すぎる。再度色選び直し。くすんだ赤系5色ぐらいを選ぶ。まるで化粧品。でもなかなかきれい。これで模型を修正してと指示し打ち合わせ終わり。家に戻り食事して夜の新幹線に飛び乗ったら、研究室の中尾君にばったり出会う。彼の就活は終わったようであった。

新学期始動

On April 18, 2006
by 卓 坂牛

昨日筑波の鵜沢氏から℡、『言葉と建築』を教科書にということで16冊も注文をいただいた。あり難い。どなたか他にも教科書でお使いになりたい方いませんか???
今日は新しい四年生を交えての前期最初のゼミ。最初ということもあり、比較的楽な本を読んだのだが時間がかかった。次回は『建築美論の歩み』。3時間で終わるだろうか?うーん。
午後は製図第五。4年生の前期スタジオ。3つの班に分けて、デザイン志望の人たちだけ僕が見るのだが、それでも20名近くいるので、半分はtaに任した。残り半分を一人30分くらいかけてゆっくり見るという方式を今年からとることにした。これは結構いい。こちらもゆったり見られる。結論を急いで適当な憶測で意見しなくてもよくなる。分からないときは無言でも大丈夫。向こうもこっちもストレスがたまらない。
夜は修士2年生のゼミなのだが、就職活動で3人東京に行っていないので既に就職が決まっている一人と打ち合わせ。テーマはカーサブルータス研究。先ずはバルトを読みなさいと指示する。
夕飯食べて眠い目をこすりながら四日田敬子『建築の哲学』、ハイ=ピエール・バルタール『ボザール建築理論講義』を再読。メモをとる。
今日は一日たっぷり学生の顔を見ていた。新学期始動を実感させられる日であった。

わざとらしさの撤廃

On April 17, 2006
by 卓 坂牛

僕は読んだことが無いのだが、青木淳さんの『原っぱと遊園地』という本はとてもいい本だと想像する。みんな面白いという。amazoneではこう紹介されている「あらかじめそこで行われることがわかっている建築(遊園地)から、そこで行われることでその中身がつくられていく建築(原っぱ)へ」。
さてそれとよく似たことが書いてある本に出会った。桑子敏雄の『風景の中の環境哲学』。基本的にまったく同じことが書いてある。近代は風景を概念化し単機能かしていった。その風景の中で人々も概念化されその風景概念に適合する身体を強要される。という話である。
なるほど。
この話は痛いほど分かる。まったく異論はない。
そこで僕等はいつどこでそうした強要から解き放たれて自由なのだろうかと自問する。青木さんが言うように原っぱにいるときだとは思えない。それは一つの比喩である。桑子さんが言う様に、空間の多重機能化された場所?それはどこ?
もっと個人に引き寄せて考えてみる?僕にとって本当に強要されない場所とは?例えば、新宿の雑踏の中でさて紀伊国屋に行くか、伊東屋に行くか、飯を食うか、ただぶらぶらするかとだらだらしている時?これはかなり自由だ。長野に行く前の30分無目的に丸善を徘徊しているとき。これもかなり自由だ。新幹線の中は?ここは一般的に強要がないようだが、僕の中では、新幹線の中は仕事したり、本を読む時間に割り当てられているのでかなり強要される。つまり僕にとっては風景が強要的かどうかはその風景が決めることではなくて、こちらの心のあり方に大きく起因している。それは設計とか景観操作よりも大きなファクターだろう。しかしそういうと身も蓋もない。
まあ青木、桑子の考えを一言で言うと、わざとらしい空間はストレスフルということなのだ。このわざとらしさを撤廃する方法は何かということがアフタモダンの最大のテーマなのだが、それが難しいのは、僕のように、風景の中にその因子がまったく無いような人間もいるという事実も説明付けなければいけないからである。

あわただしい日曜日

On April 17, 2006
by 卓 坂牛

昨日は午前中は娘のオーケストラの発表会。娘の学校は私立の付属なので、このオケが小学校から大学、obまである。圧巻は最後の全員でやった威風堂々。450人で合唱つきである。その後アンコールのラデツキー行進曲。まるでウィーンのニューイヤーコンサート。やー盛り上がる。
しかし冷静に考えるとこの手の曲は、戦士をたたえ、迎え、送り出す曲。この盛り上がりは一挙に国威発揚へつながる。音楽とかスポーツの熱狂はある種の狂信へ簡単に結びつくだろうなあと娘の気持ちのよい曲を聴きながら思っていた。
お友達の両親と昼でも一緒にと思ったが、そそくさと一人帰宅。一休み後、タクシーで迎賓館、絵画館、国会と廻り、都条例で指定されている始点場から写真をとる。その後佐藤淳さんに案内いただいた遠藤勝彦さんの住宅のオープンハウスに。来場者の芳名帳をのぞくと、ofdaの面々が沢山来ている。フラットバー格子に組んだ面を耐震ブレースとして使っている。見栄えのする建物だ。佐藤一家と帰路をともに。佐藤さんの最近のメインの仕事は理顕さんの小田原のホールだそうだ。あの形状をどうしたら幾何学的に定義できるか思案中。ひとつはhpシェルにしてしまうこと。次に忙しいのは各種委員会だそうで、例の構造問題がらみの委員会もあるそうだ。学会は日当もでないのでボランティア活動である。
夕方帰宅。仕事、食事、夜の電車で長野。

打ち合わせ

On April 16, 2006
by 卓 坂牛

午前中、景観論の本をぱらぱらと読む。その中でも樋口忠彦の『景観の構造』は数少ない体系的で分析的書物。それもそのはず、博士論文であるとまえがきに書いてある。しかしすごいのは手元にあるのは2000年に出た14刷。初版は1975年。25年間読まれ続けているということだ。その意味では景観の古典的名著といっていいのだろう。
夕方事務所に東工大の奥山氏と鹿島松口さん来所。とある企画の打ち合わせ。その後とんかつを食べて、四谷こくてぃるという荒木町のお店で一杯。建築談義に花が咲く。松口さんは鹿島出版会に出向中に『東京発東京論』や『篠原一男のアフォリズム』を担当してくれた人。今は設計部に戻られて九州支店におり、東京出張にあわせてofdaで打ち合わせ。奥山は初めて我等の事務所に来た。話は少し進んだ。うまくいくといいが。

文化を嘆く?

On April 14, 2006
by 卓 坂牛

辻井喬が芸術院賞を受賞したというニュースを聞いたのは一ヶ月前。もちろん詩人として名を馳せた人だとは知ってはいたが、二足の草鞋でこれだけの賞を取れるものだろうか?と疑問に思っていたのだが同世代のある人が例えば『伝統の創造力』(中公新書)などを読めば彼の才能のに接することができるという。
その本を読むと、日本と西洋の伝統の差をこう述べている。「日本の伝統は、過去のもので静的。一方西洋のそれは現在に生きており、動的で皆が活用していくものである」
日本の経済の衰退と文化の劣勢を嘆く氏はこうした東西の伝統のあり方の差を問題にしている。
この手の本を読むと、もちろんその理屈が正論であることに疑問の余地はないのだが、僕にはそうした危機感がない。何故なのだろうか?昨日林さんと会ってお話ししても思うのだが、この手の上に昇りつめて時間のある人は危機感にさいなまれやすいのではないだろうか。失礼を承知で申し上げているのだが、そうでも考えないと彼等の危機感をというより自分の平常心を説明できない。私とて、様々な問題に、ある種の先の見えない不透明感をもつことは多くある。しかしそれは沸き起こる不安のようなものにはなりえない。とにかく掻き分けていくのが筋であろう。と思ってしまう。その時に、自分ではどうしようもない文化の流れのようなものも感ずるのである。そこをいくら客観的に嘆いていてもそれは時間の浪費にしかならないように感ずるのである。
違うだろうか?

林節好調

On April 13, 2006
by 卓 坂牛

三沢浩さんの設計した蔵春閣という建物が善光寺脇の城山公園に建っている。40年前の建物である。この建物をコンヴァージョンしようというのが3年生の最初の課題。今日は初日で現地調査。公園噴水前に集合。そこには林昌二の信濃美術館と谷口吉生の東山美術館も建っている。長野の名建築密集地である。
現調し、建物内に保存されていた青図をtaにトレースさせて解散。4時17分のアサマに飛び乗り東京へ。今日は先輩が日建をやめられるということで食事会。ホタルイカに8名ほど集まった。「信濃美術館のコンクリはまだ大丈夫みたいでしたよ」と言うと「そう、軒があるから」と林さんらしい。いろいろな部署の人がいて面白い。環境をやっている人が景観の話をする。都の景観審議会では絵画館、赤坂離宮、国会議事堂の背後に高い建物を作らない条例案ができたと説明。景観法の原稿を書こうとしている私には興味深いのだが、林さんがばっさりと切る。「東京の景観を悪くしているのは石原都知事でしょう。たいした収入もないのにバスや電車という公共のものを一企業の私有の広告でべたべたにするのはなんたることですか。恥ずかしい!!」林節の特徴は常に正論なのである。正論で少し人気のありそうな天狗を攻撃するのである。そこが痛快なのだろう。相変わらずである。

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