Taku Sakaushi

Diary

大きいこと多いことの力

On December 23, 2005
by 卓 坂牛

Photo.JPG
Andreas Gursky Greeley 2003 204×254 cm
これは少し前の日記にも書いた「ドイツ写真の現在」という国立近代美術館で行われている展覧会に展示されているグルスキーのグリーリーというタイトルの写真である、本物は畳一畳より大きい。この写真は典型的な数学的崇高さが示されている。
コラムで書いたが、カントは判断力で判定される4つの感情の中で、美、と善の伝達可能性は○、崇高性は条件付○、快適性は×としたが、この写真の前で心動かされぬものはいないという気になる。この展覧会を一回りして、美で確信の持てるものは一つも無い。一方崇高であれば数点思い浮かぶ。18世紀ならいざ知らず、21世紀においてはもはや崇高の方が普遍妥当性を持っているのではなかろうか?

監訳書出版

On December 22, 2005
by 卓 坂牛

2年前にホタルイカが竣工する頃だったと思う。ロンドンにいる辺見とメールのやりとりをしてフォーティーの『言葉と建築』という著書に興味がわき勉強会「A0」の教科書にしてついでに翻訳して出版したいと思った。そんなことをスチュワートさんに相談したら、鹿島の打海さんを紹介してくれた、ホタルイカのオープンハウスに来てくれた打海さんはフランプトンのアンソロジーを持っていてこれを訳しませんかと言われたのだが、フォーティーを訳したいと我が儘を言った。もちろん僕個人の意見でもなく、勉強会のメンバー全体もそんな意見だった。
それから約2年。10人くらいの人数で訳すことは知恵の集結でもあるけれど衝突でもある。その意味で監訳者の私の仕事は内容もさることながらこの衝突を回避しながら、集結の場を作ることであったようにも思う。
推薦の言葉を谷川渥先生に書いていただけたのは光栄の極みである。私の建築論は谷川先生の質料論に大きく影響を受けているし、そもそも私に建築への美学的視点を開いてくれたのは、谷川先生の数冊の著書であった。それを考えると自分にとってはこの書の完成は一つの節目という気がしないでもない。
どうにかこうにか出来上がったこの書が店頭に並ぶのは今日か明日か?
ちょっと高い本だが、内容はある。モダニズムを探求する人には必携の書。よろしくお願いします。大学関係者など購入希望者はご連絡ください。著者割引で買えますので。
無題-グレースケール-02.jpg

就職

On December 21, 2005
by 卓 坂牛

5時半に事務所に、ハーバードGSD出身で、モラレスに1年いたアメリカ人から就職希望メールが着ている。6時ごろ打ち合わせを始めたら、電話、就職希望者。「今とっていません」と言ったら、「就職はofdaしか考えていない」という。オープンデスクでもバイトでもいいからというので、それでは経歴書とポートフォリオをメールしてくださいと言う。先日は阪根さんから、香山アトリエに3年いた方が止めてofdaに就職したいという。しかし働いてもらう場所が無いので丁重にお断りした。一週間前にはデンマークの人からインターンシップで2月から来たいというメールが来ていた。
場所と、仕事があったら、多くの人に会いたいところだが、お断りしている人はごめんなさい。

笑い

On December 21, 2005
by 卓 坂牛

昨日は笑えた。久しぶりに腹の底からいろいろと笑わせてもらいました。笑いにはいろいろと精神的効用があると聞くが、本当に今日はとても気持ちが良い。昨日の笑いのせいだと思うのだが。研究室のみんなありがとう。長野に来る疲れが吹き飛びます。
では28日29日最後のお勤め頑張りましょうね。4年とm2はくれぐれも体調管理、制作の段取り、工程管理が勝負です。現場の最後1ヶ月と同じ。とある現場でこの工程段取りをミスった所長が後期延期となって飛ばされました。本当にちょっとしたミスが命取り。そして決して自分のレベルを下げないこと。スポーツやっている人は分かるよね、最初スタートダッシュ、中間飛ばして、最後ラストスパート。
頑張れ。

朝

On December 20, 2005
by 卓 坂牛

朝 074.jpg
大学までの道は完全に凍っている。昨日買ったスノーブーツも歯が立たない。足まであるロングのダウンを来て寒そうに歩く脇をコートも着ない女子中学生が歩いている。
研究室に着く、窓外に見えるヤマから朝日が昇らんとしている。「マルチン・ボシレフスキ・トリオ」をかけると、ヤマの向こうから音が響いてくるようである。

忘年会

On December 18, 2005
by 卓 坂牛

昨日は製図の授業が終わり、食事をしてからいろいろお願いメール。後期後半課題のゲストクリティークに最近新橋のオフィスを設計した山本想太郎氏をお願いし快諾していただいた。またデザイン論でNHK長野を見学するので、竹内昌義氏にレクチャーをお願いしこちらも快諾いただく。今日は朝からfハウスのクライアントが来てこちらのデザインに感動して帰っていく。その後川崎の家の打ち合わせ。終わって帰宅し木島邸でのofda忘年会に出かける。
新建築西牧さん、プロスペクターの今村君、山本君、信大の中尾君、芦田君等がゲストで来て楽しいひと時であった。

芦原賞受賞式

On December 16, 2005
by 卓 坂牛

昨日は朝からm邸の打ち合わせ。これがなかなか条件が複雑。二棟作りながら、分筆するというもの。だから担当者も二人いる。三世代が二棟に住むと言う変わったプログラム。すごく現代的である。午後はリーテム中国の打ち合わせ。コスト、デザインの間をさまよう。終わると、三窓の雪の問題。寒冷地の建物は連窓の家#3もだったが、雪の処理は本当に難しい。身近な問題では無いだけに。5時半から建築会館で芦原義信賞の受賞式。突如スピーチも頼まれたが、この賞の受賞を一番喜ぶのクライアントでしょうと話す。受賞式の後懇親会。審査委員長の仙田先生にご挨拶。審査評を書いてくれたアーキテクトファイブの川村さんありがとうございます。
ばったりタイセイ総研社長の七字さんともお会いしました。その昔横浜のコンペで佳作を取った時の審査委員だった上山良子先生にもご挨拶。また芦原先生の奥様もいらしゃってご挨拶。素敵な方でした。パーティの後その足で長野へ。今日の朝はいい天気なだけに寒い。ロングのダウンがうれしい。朝から方々に電話しまくり、日建へのアポとり、雪問題を昔の長野の施主(営繕の方)に聞き、メール等してやっと雑務修了。10時。

無題

On December 14, 2005
by 卓 坂牛

やっと書かれた木島さんのコラムに返事を書こうと長野からの新幹線でタイプ打ち。気づいたら軽井沢だった。それから読みかけの阿部謹也の『物語ドイツの歴史』を読んでいたら、風邪が完治していないのかかぜ薬のせいか、睡魔に襲われ心地よく眠りに入り、気づいたら大宮だった。東京から直行で事務所。井上さんとアルバムの建cvの件、設計の件もろもろ打ち合わせ。気づいたら11時だった。帰宅後、少々本日の証人喚問など見つつ。このdiaryをつける。diaryの新設はどうなったのだろう。なんとも作業が遅いのがsetenvの特徴である。

設計ゼミーへとへと

On December 13, 2005
by 卓 坂牛

4年、m2、m1のゼミがやっと終わる。今日はゼミやりながらメール打っていた。申し訳ないとは思いつつ、昨晩届いたメールの中で返信が遅くなるとまずいものなどにお答えしていた。やはり風邪は本当に困りもの。自己管理が悪いと怒られても仕方ない。ゴメンナサイ。
卒計や修士設計のアドバイスは難しい。事務所の仕事ならある程度、こうしようとこっちから決められる。それはクレジットの問題でもある。人のクレジットのモノにこうしようというわけにも行かない。
だからおそるおそるこれはちょっと違うよなあと思うと、なんて言っていいのか分からなく無口になってしまう。あるいは「つまらない」なんてアドバイスにもならないようなことしか言えない。それはつまり、私的なつぶやきだということの表明だったりする。こうしてああしてさあいいだろうというアドバイスはさすがにできない。
それにしても設計のアドバイスは戦い。(今日はすいません、風邪のためそのモードではありませんんでしたが)香山先生がもう学生と格闘する元気はないのでと言い残し、明治を去っていかれましたが、そう思います。

何年ぶりかの風邪

On December 13, 2005
by 卓 坂牛

昨日の朝長野に来て昼食、珍しく食欲がない。まずいなと思ったら寒気がしてきた。ついに風邪かと思い、院生に薬を買ってきてもらった。飲んで寝たいところだったが、出なければいけない打合、会議、そして、忘年会。最悪。幹事なので欠席することもできず。
この間乾さんが、風邪引いたらお風呂でお湯を飲めばいいと言われたので試してみた。効いたかもしれない。夜中にシャツを4回変えるほど汗が出た。
ところで、コンペが二つ落ちたのでそろそろいいことないかなあと思っていたら、芦原義信賞受賞の連絡を頂いた。あーよかった。

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